嶋木遺跡発掘調査の現場見学会が開催されました

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概要

嶋木遺跡発掘調査の現場見学会が開催されましたの画像嶋木遺跡(上士幌町文化財指定第一号)で平成25年8月21日(水)から行われている発掘調査の見学会が、平成25年8月31日(土)に開かれました。

嶋木遺跡は1967年に発見された旧石器時代(約2万年前)の遺跡で、1989年の日ソ共同調査を経たのち、2010年から、首都大学東京の出穂雅美准教授を中心としたチームによって調査が行われています。

見学会ではこの3年間の成果と調査の目的が説明され、これまでに約900点の石器が発掘されたことや、当初は「炉」の痕跡だと見られていた炭が、年代測定の結果、山火事の跡である可能性が高いことなどが紹介されました。出穂教授は「約20万年前にアフリカで発生した現生人類が、どのように世界中へ拡散したのかを調べています。」と調査の目的について話し、この嶋木遺跡での調査が、北東アジアにおける人類の動きを知る一つの手がかりになると説明されました。また、当時としては先進的だった付け替え刃式の「細石刃」技術が北海道で生まれたという仮説があり、それを実証するために嶋木遺跡は最も重要な遺跡であると話されました。

この日は「皮なめし」に使われた黒曜石の石器が披露され、見学者は熱心にその形状を観察していました。


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