広報かみしほろの「としょかんだより」で毎月1冊紹介している書評コーナーです。
おすすめの一冊(広報かみしほろNo.536)
943 | 平成24年12月26日 11時 更新 |
このお知らせは1年以上前のものです
概要
オレとON (野村克也/著)
野村克也はプロ野球が誕生した昭和十年に生まれた。ブルペン捕手として南海入りし、持ち前の根性で正捕手と四番の座をつかみ取り、戦後初の三冠王を始め、数々の記録を作った。
しかし人気は低く、自らの六百号ホームランのインタビューで、ON(王と長嶋)をひまわりに見立て自分を月見草と例えた。翌日、新聞の一面を飾ったのは「長嶋巨人が球団初の二桁借金を背負った」という記事だった。
プロ野球の全盛期を知らない年代が増えたが、日本が高度経済成長を遂げた時代にプロ野球は国民の娯楽であった。その中心にいたのがONだ。毎日、巨人戦のナイター中継が全国に放送され人気は高まるばかりだ。それに対し、野村の所属したパリーグはそうはいかなかった。そんな中で野村はONにライバル心を持ち続けた。実力では負けていないと自負したからだ。
本書で野村はONのプロ野球界における貢献を讃えている。しかしライバル心は今も持ち続けている。それでこそ野村だと言いたい。往年のスター選手が鬼籍に入る中、ONのことを伝えられるのも自分だけと彼は考えている。そこが野村克也らしさだ。
野村克也はプロ野球が誕生した昭和十年に生まれた。ブルペン捕手として南海入りし、持ち前の根性で正捕手と四番の座をつかみ取り、戦後初の三冠王を始め、数々の記録を作った。
しかし人気は低く、自らの六百号ホームランのインタビューで、ON(王と長嶋)をひまわりに見立て自分を月見草と例えた。翌日、新聞の一面を飾ったのは「長嶋巨人が球団初の二桁借金を背負った」という記事だった。
プロ野球の全盛期を知らない年代が増えたが、日本が高度経済成長を遂げた時代にプロ野球は国民の娯楽であった。その中心にいたのがONだ。毎日、巨人戦のナイター中継が全国に放送され人気は高まるばかりだ。それに対し、野村の所属したパリーグはそうはいかなかった。そんな中で野村はONにライバル心を持ち続けた。実力では負けていないと自負したからだ。
本書で野村はONのプロ野球界における貢献を讃えている。しかしライバル心は今も持ち続けている。それでこそ野村だと言いたい。往年のスター選手が鬼籍に入る中、ONのことを伝えられるのも自分だけと彼は考えている。そこが野村克也らしさだ。
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